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リターナブルびんモデル事業

エリア限定型の携帯可能リターナブルびん利用・流通システムの構築

事業名 エリア限定型の携帯可能リターナブルびん利用・流通システムの構築
実施年度 平成19年度 経済産業省
受託団体・実施体制 びん再使用ネットワーク
事業目的 【エリア限定型の新しいリターナブルびんの利用・流通システムの構築及び事業者等によるリターナブルびんの導入促進】

びん再使用ネットワークが学生やNPOメンバーらと共同で開発した、軽くて、持ちやすく、スタイリッシュで「携帯可能なリターナブルびん(Rドロップス)を活用したエリア限定型の新しいリターナブルびんの利用・流通システム(消費者が大学など構内を携帯しつつ飲用し、構内を出る際には当該びんを指定場所に返却・回収する利用・流通システム)」の構築を目指すと共に、「Rドロップス」の普及広報活動を通じて需要を喚起し、事業者等におけるリターナブルびんの導入促進を図ることを目的とした。
また、「エリア限定型の新しいリターナブルびん利用・流通システム」の有効性を実証するため、Rドロップスを利用した大学生協でのテスト販売を実施し、ライフサイクルアセスメントによるリターナブルびんの省エネ効果の検証、当該流通形態における課題の抽出と解決に向けた検討を進め、将来的なビジネスモデルの提案につながることを目指した。
事業概要 (1)新しいリターナブルびんの利用・流通システムの普及広報活動
「Rドロップス」を普及広報するため、ポスター、チラシ、ホームページ等を一体的に作成し、ホームページを通じて「Rドロップス」の評価や利用ニーズ等をアンケート調査した。
エコ対談の内容をホームページに掲載、事業者向け広報紙を発行した。

(2)「Rドロップス」を利用したテスト販売と基礎情報の収集整理等 全国大学生環境活動コンテストの参加者を対象に、「Rドロップス」にぶどうジュースを充填した「アルプスの雫」を提供し、記述式のアンケート調査を実施。3大学生協で「アルプスの雫」のテスト販売と空きびん回収を行い記述式のアンケート調査を実施

(3)事業者への「Rドロップス」の提案とアンケート調査の実施
事業者に対する「Rドロップス」サンプルの提供とアンケート調査を実施、課題等の抽出、本格生産・販売に向けた解決策の検討を行った。

(4)省エネルギー効果を含むライフサイクルアセスメントの実施

(5)標準ロット生産時のコスト試算

(6)事業者、市民団体、学生へのヒアリングの実施


普及啓発用ポスター

普及啓発用ポスター


成果・課題 (1)「Rドロップス」の普及広報活動については、ポスター・チラシ・ホームページの一体的作成等により、短期間でのアナウンスだったにもかかわらず、WEBアンケートに762件の回答が寄せられるなど、大きな成果があったと考えられる。

(2)空びんのエココンでの回収率は74.4%と想像以上の高い回収率となり、エリア限定型で販売した場合には、高い回収率が期待できることがわかった。

(3)実際にテスト販売をすることにより、一連の工程での課題が明らかになり、「Rドロップス」の事業者採用に向けた基礎情報を整理することができた。

(4)ライフサイクルアセスメントの実施では、「Rドロップス」の再使用による省エネルギー効果やCO2排出量削減効果を具体的数値で明らかにすることができた。

(5)「Rドロップス」を標準的なロットで取扱った場合の新びん価格と洗びん価格について、各事業者の協力により、概算価格を明らかにすることができた。

(6)WEBによるアンケートや学生・消費者アンケート、事業者アンケートの各結果を集約・分析し、トータルに俯瞰することで「Rドロップス」普及のための道筋が見えてきた。

(7)本事業により、「軽くてスタイリッシュなリターナブルびん(Rドロップス)を活用したエリア限定型の新しいリターナブルびんの利用・流通システムの構築」に向けて、学生や消費者の要望や期待、デポジットに対する考え方や実際の態度、事業者の不安や期待、実際に導入する上での課題等々、様々な情報を獲得することができた。

(8)今後は、かかる情報を関係当事者に広く伝えていくと共に、課題解決に向けた次のステップへの準備を開始する予定である。