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リターナブルびんモデル事業

東京都内における720ml等ガラスびんの統一リユースシステム構築モデル事業

事業名 東京都内における720ml等ガラスびんの統一リユースシステム構築モデル事業
実施年度 平成18年度 環境省
受託団体・実施体制 (社)環境生活文化機構
事業目的 【世田谷区における酒類720mlRびんのリユースシステム構築のモデル事業】
東京都内(世田谷区内)において720ml等のガラスびんのリユースシステム(充填・流通・販売・回収・洗浄・再使用)を導入し、大都市の特定地域内での回収・資源循環システムを構築するものである。また、回収効率の変化や消費者からのアンケート調査結果等を分析・評価することによって、他地域におけるリターナブル容器普及に資するものである。
事業概要 大都市圏である東京においてリユースする仕組みを調査検討し、世田谷区を中心とする地域において、びんのリユースシステムの具体化に取り組んだ。
本事業の720mlRびんは全国的に流通量が多く、業務用・家庭用ともに広く普及している。酒造メーカーがこの720mlRびんを採用し、製造、販売、消費、回収、洗浄、再使用という大都市特定地域内における循環型システム構築をめざす。

(1)事業評価委員会の設置
(2)第1回・第2回事業評価委員会の開催
(3)世田谷区内における事業経過報告会の開催
(4)後援団体の募集・決定
(5)使用済みの720mlRびん回収促進のための広報活動の実施
(6)ポスター、パンフレットの制作、配布

(7)酒造メーカーにおける720mlRびん使用商品の生産
アルプスワイン(株)(山梨県)、フジッコワイナリー(株)(山梨県)、鰍謔オかわ杜氏の郷(新潟県)の3社5商品

(8)酒類販売店における720mlRびん使用商品の販売と回収促進

(9)千歳烏山駅前商店街のスーパー「シミズヤ」及び生活協同組合「東京マイコープ等々力店」にてリユースびん商品の販売実施

(10)びん回収に際して、シミズヤは現金と5円相当のポイントでの支払いを併用、東京マイコープは5円を現金で支払った。

(11)販売促進のインセンティブとしてボールペン、回収促進のインセンティブとしてステンレスマグカップを準備し、店頭でのイベント及び店内展示用としてのぼり旗を作成した。

(12)地方自治体(世田谷区)における720mlRびんの回収促進、自治体広報誌への掲載

(13)広報用ポスター掲示、印刷物によるPR、環境関連イベントにおけるPR活動の実施

(14)720mlRびんの出荷・店舗販売・回収状況(5ヶ月間)の把握
出荷920本、店舗販売758本、回収世田谷区(資源回収)本事業Rびん39本、その他720Rびん3,160本、回収びん商160本

(15)見学会の開催
「世田谷区喜多見資源化センター」と「アルプスワイン梶vの施設や工場において、資源回収後のガラスびんリユースの流れやリユースびん使用商品製造の流れなどを見学。一般市民、事業関係者など約50名が参加

(16)消費者へのアンケート調査の実施

 → スーパー・生協店頭における一般消費者アンケート調査の結果


(17)関係者へのヒアリング調査の実施


本事業広報用ポスター

本事業広報用ポスター


成果・課題 <今後の検討課題>

課題についてのまとめ
事業評価委員会及び事業経過報告会で抽出された課題や対策を基に、本事業の課題をまとめた。

1.消費者に関する課題
(1)リユースシステムに関する意識と行動をどのように高め、且つ参 加者の拡大につなげていくのか。特にガラスびんのリユースは、CO2削減に極めて大きな効果があることを一般に周知する必要があるのではないか。

(2)消費者が受け入れやすい販売方法(店頭・宅配・業務店・協同購入・通信販売等)と、連動する回収方法(店頭、宅配、資源回収、有価取引、デポジット、プリペイド、税制対応等)を考える必要がある。

2.酒類メーカーに関する課題
(1)大手メーカーは全国で展開しており、地域限定の取り組みにどのように参加させるのか。

(2)大都市圏の東京で、「地産・地消」の理念をどのように具体化するのか。

(3)リユースに関する消費者ニーズを、どのように取り入れていくのか。

(4)中小メーカーは、少量・多品種生産であり、多くのメーカーの参加をどのように働きかけるのか。

3.酒類販売店に関する課題
(1)店頭回収に関する仕組みの確立と使用済みびん持ち込みの消費者対応の改善をどうしていくのか。

(2)消費者の多様性指向にどう対応するのか。(多品種少量の品揃えの必要性)

4.ガラスびんメーカーに関する課題
(1)720mlびんは、Rびんとワンウェイびんを含めて、相当多種生産されており、リユースを進める上では、びんの統一化を考える必要があるのではないか。

(2)Rびんをワンウェイ用途に出荷する傾向に対する是正の可能性を探る必要があるのではないか。

5.地方自治体に関する課題
地方自治体の資源回収システムの強化とびん商の協力が必要である。