広域びんリユースシステム成立の条件と環境整備のための諸方策に関する検討
事業名 | 広域びんリユースシステム成立の条件と環境整備のための諸方策に関する検討 |
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実施年度 | 平成17年度 経済産業省 |
受託団体・実施体制 | 東京壜容器協同組合 |
事業目的 | 【次世代広域びんリユースシステムのあり方及び今後の取組みについての調査研究】 容器の中で唯一市場化されたリユースシステムを持つリターナブルびんは、消費者のライフスタイルの変化や従来の回収拠点であった酒販店の業態転換等社会情勢の変化で減少傾向が続いている。 特にオープンな市場で流通し、びんリユースのメインシステムとして機能してきた1.8Lびんは市場規模の縮小が続いている。 こうした状況の中で、びんリユースの現状を打破する新たなびんリユースシステム(次世代広域びんリユースシステム)のあり方及びそのための社会的条件をモデル事業として提示、その経済システムとしての有効性を実証することを目的としている。 |
事業概要 |
(1)びん利用事業者のリターナブル容器の促進に資するシステム調査 ○リターナブル容器の回収方法の検討
・1.8Lびんに替わる新オープンシステム構築の必要性 ・留め型びんオープンシステムのびんリユースは衰退している。 ・規格びんオープンシステムにのった中小びんシステムの成長が鍵となる。 (2)びん利用事業者の家庭系びんリユース促進の条件 ・自主回収認定びんである1.8Lびんの需要は減少し、300ml・720ml等のRマークびんを中心とした中小びんの需要が伸び、今後も継続する可能性が強い。 ・びん利用事業者は、びんのリユースに原則的には積極的だが、目的は購入価格の安さというコストメリットの獲得が最も大きい。 ・リターナブルびんは、レギュラー品で採用の可能性が高く、高級酒・イメージで売る製品・品質管理が難しい酒等には可能性が低い。 ・家庭用製品に使用されたびんはオープンシステムで回収されるため、実際には自主回収認定を受けることが困難である。 ・びんリユースを推進する社会的インセンティブとしては、容リ法第18条の認定回収率を現実に合わせて大幅に下げるか、びんリユース推進を目的とした他のインセンティブのある制度が必要と考えられる。
(3)分別収集リターナブルびん利用促進の条件 |
成果・課題 | (4)規格統一びん導入の可能性 ・中小びんの広域リユースシステム構築には、類似共通びんの規格統一化が最も効果的と考えられる。
・消費者は、「リユース」「リターナブル」という言葉については知っているが、それが何故環境に良いのか、またどのびんがそうなのかほとんど知らない。
・消費者は、説明されればびんリユースの重要性に気付き、世代間の差はあまりないと考えられる。
・消費者への情報提供には、規格統一びんとマーク制度をリンクさせ、能動的にリユースに取組める状況を作り出すアプローチが望ましい。
・びん利用事業者が望む規格統一びんの容量は、720・300ml、色は茶・緑・無色でRマークびんと同様である。
・多くのびん利用事業者を巻き込むびんの規格統一化は、国のイニシアティブをもって全国的に行うのが望ましい。次善の策としては、全びん連推奨規格統一びんの制定・拡販、ナショナルブランドメーカーによる規格統一びんの採用である。
(5)新システムのモデル・今後の取組み
・びんリユース推進法制の整備[2]/「再使用容器購入認定」による再商品化費用減免措置の制度化
・次世代広域びんリユースシステム基盤構築事業[1]/地域酒造組合と地域びん商組合による広域びんリユース市場開拓事業の実施
・公共広告でのリユースPR事業
・学校を通じたリユース教育の推進
・次世代広域びんリユースシステム基盤構築事業[2]/自治体のリターナブルびん分別収集モデル事業
・びん商における同業者間の連携による広域的な回収・供給が可能な供給ネットワークの構築
・びん商による自治体に対する低コストのリターナブルびん分別収集方式提案及び自治体のパートナーとしての事業参画 ・Rマーク制度の改善・強化または新しいマーク制度の検討 |