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第9回 我が国におけるびんリユースシステムの在り方に関する検討会

  開催日時 2013年3月28日(木) 13:00〜15:30
  開催場所 大手町サンスカイルーム27階 D室
(東京都千代田区 大手町2-6-1 朝日生命大手町ビル)

 

検討会会場                             検討会 会場

 第9回 我が国におけるびんリユースシステムの在り方に関する検討会が開催され、(1)平成24年度びんリユースシステム構築に向けた実証事業の成果報告、(2)平成24年度の調査・検討事項の結果について、(3)これまでの取り組み経緯と今後の予定について、が討議されました。


 

(1)平成24年度びんリユースシステム構築に向けた実証事業の成果報告

 4件のびんリユースシステム構築に向けた実証事業の成果報告とその内容確認が行われました。


@宮城県びんリユース推進協議会の取り組み

 「一本でも多くのびんをリユースする」システムの構築、リユースびんを普及させていくための消費者調査実施とその応用、消費者へのびんリユースの啓蒙活動 の3点を目的として、宮城県における実証事業に取り組んだ。


成果報告

@「東北地区びんリユース推進協議会」の設立・運営

東北各県に設立される推進協議会のまとめ役を担う組織を設立し、東北地区において連携のとれた「びんリユース推進運動」を展開。 今後は環境省や「びんリユース推進全国協議会」等が推奨する、びんリユースの情報発信やびんリユースの推進の啓蒙活動を積極的に取り組んでいく。現在は福島県、宮城県、秋田県の3県だが東北6県全体への組織拡大が検討事項として残された。


A「宮城県びんリユース推進協議会」の設立・運営

東北大学大学院環境科学研究科馬奈木俊介准教授を座長に、東北びん商連合会宮城支部と宮城酒造組合が中心となって2012年9月に発足した。


B R720mlを中心とした酒中小容器びんのリユースを促進させる事業

宮城県で平成20年より構築された「R300mlびんリユースシステム(宮城方式)」をRマーク付き720mlびん(以下R720)に応用しリユース化を実施している。選別にかなりの手間を要することになったが、「1本でも多くのびんをリユースする」可能性を得た。今後はRびんを含めてのグループ化を行い、リユースできるびんの判別をし易くする必要がある。


C消費者意識調査の実施

びんリユースに関する意識調査を行い、消費者サイドに立ったメリット・デメリット等をデータ化し、今後の実証事業に役立てていくことを目的として資料をまとめた。


D消費者啓蒙活動

2012年11月以降に清酒試飲会におけるびんリユースシステムの展示PR活動や、リユースびん回収、納入車両をラッピングトラックに仕上げたPR活動を行った。今後は消費者意識調査のデータを活用しリユースびん普及の理解を求める活動を展開していきたい。


<関連資料>




A 秋田びんリユース協議会の取り組み

 秋田県内の基礎自治体において、びんリユースのシステムが成立する可能性を探ることを目的とした。対象として720mlを取上げる。 事業の実施体制として準備期間を経て2012年10月に秋田びんリユース協議会を結成した。


成果報告

@秋田市内を対象とした日本酒の流通状況の把握

リユースの協力を得るための判断材料として、秋田市内における確保されるリユースびんの量を正確に把握する必要があると考え、酒造メーカー別にびんの回収量ないし地域における消費量の調査を行った。最大の成果はびんのリサイクル施設から市場データを掘り起こすことに成功したこと。このことにより、秋田市内における720mlに限定した市場動向が明らかになった。


A東北復興応援キャンペーンの実施

びんの回収を通じて消費者と関係者との直接対話の場を作るシステムの構築を検討する。R720に2次元バーコード(QRコード)を付加し、東北復興支援びんとしてキャンペーン期間中に流通させることを企画し、実施の可能性を探るべく2012年9月に日本酒流通の関係者に対してヒアリングを行った。びんリユースの重要性には理解を示すものの、清酒蔵元からは慎重な意見が見られた。


<関連資料>




B 福島県容器リユース推進協議会の取り組み

2011年度も関わる事業の報告、2012年度の新たな事業の報告が行われた。


成果報告

@2011年度も関わる事業の報告

2011年11月14日よりリユースが開始されたR720の取組情報の報告が行われた。福島県内では一升瓶ルートと同様のルートで回収を開始、郡山市では行政収集および集団資源回収で回収されたR720もびん商が有償で買い取りを始めた。また、ポスターや新聞広告を作成し普及に取り組んだ。結果0.0%回収率が15.1%になり、一年間の回収本数は83,475本となった。消費者が消費後のルート、行政収集を通じたルートの拡大を次年度の検討課題とした。


A2012年度の新たな事業の報告

2011年度事業の検討課題に取り組むべく、体制を整備。2012年4月に「郡山市容器リユース推進協議会」を「福島県容器リユース推進協議会」に改称し、ネックリング、チラシ、トラックラッピングの作成や、福島県の全市町村・全事務組合におけるびんの回収・処理・処分方法の実態把握調査 等に取り組んだ。来年度以降の課題は、継続して様々な形でびんリユースの告知を効果的に実施していくこと、行政収集によるびんリユースの仕組みづくりの検討が挙げられた。


<関連資料>




C 奈良県におけるリユースびんを用いた大和茶飲料開発・販売事業

成果報告

NPO団体 World Seedではリユースびんの地域循環が構築可能な奈良県において、地域のニーズに合ったリユースびん商品を開発し、普及に取り組んだ。また、リユース概念を広く社会に対し発信し、継続的かつ成長性のあるリユースびんの地域循環を展開する目的で、新商品の容器グラフィックコンペティション並びに展覧会を開催した。

普及対象は主に奈良県内を中心とした公共施設、ホテル・飲食店等とし、公共施設では特に生駒市並びに奈良市との環境関連課と綿密な連携体制を構築でき、会議等での導入に至った。今後は普及拡大に向けてアプローチを継続するとともに、リユースびん商品の導入による環境的意義の重要性についていかに伝え、理解を深めるかが課題である。


<関連資料>


(2)平成24年度の調査・検討事項の結果について

 びんリユース成功事例集に掲載されている事例のうち、他業者でも実現の可能性が高いと考えられる飲食店における業務用クローズドシステムに着目。ワタミ株式会社の事例を想定して、このシステムが同業業者に波及しない理由や波及に必要な方策を整理することを目的に、外食産業・飲食店におけるびんリユースの可能性についてのアンケート及びヒアリング調査を実施。今回、結果報告が行われた。 びんリユースへの関心は低くはないものの、実際にリユースびんを使用している事業者は少なく、今後は関係者の意識の底上をする取り組みや、びんリユース導入による経営上のメリットを明確化する必要がある。


<関連資料>


(3)これまでの取り組み経緯、今後の予定について

 2012年度の取り組み経緯、2013年度の取り組み予定(案)が発表された。今後は実証事業をどのように実施していくか検討するとともに、実証事業と合わせて色々な実態調査・事例調査を実施していくとし、学校給食におけるびんリユースの可能性調査が参考事例として紹介された。


 検討会を終えて、座長である独立行政法人製品評価技術基盤機構 理事長 安井 至氏からコメントをいただいた。

安井至 氏
 「グリーン購入法についてですが、庁舎の中において営業を行う小売業務や食堂の配慮事項にリユースに関する記載が加わりました。(小売業務の配慮事項に「店舗において取り扱う商品については、再使用のために容器包装の返却・回収が可能なものであること、又は簡易包装等により容器包装の使用量を削減したものであること。」が加わり、食堂の配慮事項には「再使用のために容器包装の返却・回収が行われていること。」が加わる。)これは努力義務になっていますので、我々もどんどん実行していくよう言わなければならない。グリーン購入法や環境基本計画については、まだ自治体の方々に浸透していません。環境省が努力するように、と働きかけたら自治体も取り組みます。そういう状況が、まだ不十分です。一年ぐらいかかって、やっと普及が始まるので、そろそろ働きかけようと思っています。皆さんに取り組んでいただきたいですね。」