雪印メグミルク株式会社
お客様・環境・社会的責任の視点での意志ある継続
リターナブルびん宅配を日本独自の文化として継承する覚悟
学校給食や宅配などで長く親しまれてきたリターナブルびん入り牛乳(以下、びん牛乳)ですが、残念ながら、消費者行動の変化のため紙パック牛乳が主流となり、びん牛乳の生産量は減少し、近年は大手乳業メーカーの販売中止が相次いでおり、びん牛乳減少に拍車を掛けています。
大手乳業メーカーは販売中止の主な理由として、ガラスびん以外の素材容器への移行による環境負荷低減やガラスびんの供給不安などを挙げていますが、エビデンスに基づく説明ではなく、事実と反するものでした。
こうした多くの乳業メーカーがガラスびんからペットボトルや紙パックに切り替える中、雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)は2024年にびん牛乳の販売継続を決定し、2026年1月に京都工場池上製造所、2026年3月には野田工場も製造ラインを更新するなど、びん牛乳の設備投資を積極的に行い、消費者に応えるための品質保持と、環境面に配慮した活動を続けています。
今回は、雪印メグミルクで宅配牛乳販売店向けの販売戦略の企画を担当されている山森 誠さんに、お話を伺いました。
大手乳業メーカーは販売中止の主な理由として、ガラスびん以外の素材容器への移行による環境負荷低減やガラスびんの供給不安などを挙げていますが、エビデンスに基づく説明ではなく、事実と反するものでした。
こうした多くの乳業メーカーがガラスびんからペットボトルや紙パックに切り替える中、雪印メグミルク株式会社(以下、雪印メグミルク)は2024年にびん牛乳の販売継続を決定し、2026年1月に京都工場池上製造所、2026年3月には野田工場も製造ラインを更新するなど、びん牛乳の設備投資を積極的に行い、消費者に応えるための品質保持と、環境面に配慮した活動を続けています。
今回は、雪印メグミルクで宅配牛乳販売店向けの販売戦略の企画を担当されている山森 誠さんに、お話を伺いました。
雪印メグミルク株式会社
市乳事業部 販売店企画部グループ 山森 誠 氏
コストと引き換えにしてはならない
企業としてのお客様本位、社会的責任、環境貢献
リターナブルびんを容器の選択肢の一つとして絶やさない
当社の宅配びん商品は出荷から販売まで約2〜4日、消費から空きびん回収まで1週間程度を要するため、出荷から工場に戻るまで約2週間のサイクルで循環しています。家庭宅配における空きびんの回収率はほぼ100%、使用回数は20〜30回程度となっています。
当社もびん商品の販売継続について検討しましたが、継続する意思決定を行い、びん商品製造ライン更新への投資判断も行いました。この判断により、当社としてびん商品を長期的に製造・販売する覚悟を持つこととなりました。
検討に際しては、「びん入りだから」宅配を継続していただいているお客様がいらっしゃるというお客様の視点、我々と活動を共にする牛乳販売店様の事業視点、地域の雇用継続などの社会的責任、リターナブルびんによる環境貢献の視点、 “ごみにならない、ごみを出さない”リターナブルびんによる循環型社会形成とお客様のご自宅におけるごみ削減への寄与のサーキュラーエコノミーの観点など様々な視点で議論し、継続の意思決定を行いました。
ガラスびんは、滑らかで、ひんやりとした口当たりと、匂いが移りにくく牛乳本来の風味を存分に楽しめる特性から、お客様からの「びん牛乳はおいしく感じる」という声は数多く、牛乳嫌いのお子様でもびん牛乳ならば飲めるとのお声をいただくことがあります。
また、当社商品をお取り扱いいただいている牛乳販売店様は全国で1,000店以上ありますが、取扱商品におけるびん商品の割合は非常に高いという特徴があります。びん商品の販売を中止すると販売店の経営に重大な影響を与えることととなり、地域での経済や雇用面など地域社会への影響も決して小さくありません。
もちろん、資源循環型社会への貢献も理由として欠かせません。ガラスびんは回収ー洗浄・殺菌ー再使用のスキームが確立されており、持続可能な社会づくりに適応した有用な容器です。お客様がびんを返却するという行動そのものが環境意識向上に繋がっていると考えています。こうして販売から回収、再使用まで一貫して取り組むことは、びん商品を扱う当社の責任であり、今後もリターナブルびんを容器の選択肢の一つとして絶やさないための重要な活動だと思っています。
また、空きびんを回収するときにプラスチック製キャップも一緒に回収しています。これまでも再資源化に取り組んできましたが、さらなる資源循環の実現と持続可能な未来を目指すべく、ライオン株式会社(以下、ライオン)様と共同プロジェクトを立ち上げ、プラスチック製キャップを再生プラスチックとしてライオン様の日用品容器に活用する取り組みを進めています。これも、自社での回収スキームを有するびん容器だからこそ可能な取り組みです。
当社もびん商品の販売継続について検討しましたが、継続する意思決定を行い、びん商品製造ライン更新への投資判断も行いました。この判断により、当社としてびん商品を長期的に製造・販売する覚悟を持つこととなりました。
検討に際しては、「びん入りだから」宅配を継続していただいているお客様がいらっしゃるというお客様の視点、我々と活動を共にする牛乳販売店様の事業視点、地域の雇用継続などの社会的責任、リターナブルびんによる環境貢献の視点、 “ごみにならない、ごみを出さない”リターナブルびんによる循環型社会形成とお客様のご自宅におけるごみ削減への寄与のサーキュラーエコノミーの観点など様々な視点で議論し、継続の意思決定を行いました。
ガラスびんは、滑らかで、ひんやりとした口当たりと、匂いが移りにくく牛乳本来の風味を存分に楽しめる特性から、お客様からの「びん牛乳はおいしく感じる」という声は数多く、牛乳嫌いのお子様でもびん牛乳ならば飲めるとのお声をいただくことがあります。
また、当社商品をお取り扱いいただいている牛乳販売店様は全国で1,000店以上ありますが、取扱商品におけるびん商品の割合は非常に高いという特徴があります。びん商品の販売を中止すると販売店の経営に重大な影響を与えることととなり、地域での経済や雇用面など地域社会への影響も決して小さくありません。
もちろん、資源循環型社会への貢献も理由として欠かせません。ガラスびんは回収ー洗浄・殺菌ー再使用のスキームが確立されており、持続可能な社会づくりに適応した有用な容器です。お客様がびんを返却するという行動そのものが環境意識向上に繋がっていると考えています。こうして販売から回収、再使用まで一貫して取り組むことは、びん商品を扱う当社の責任であり、今後もリターナブルびんを容器の選択肢の一つとして絶やさないための重要な活動だと思っています。
また、空きびんを回収するときにプラスチック製キャップも一緒に回収しています。これまでも再資源化に取り組んできましたが、さらなる資源循環の実現と持続可能な未来を目指すべく、ライオン株式会社(以下、ライオン)様と共同プロジェクトを立ち上げ、プラスチック製キャップを再生プラスチックとしてライオン様の日用品容器に活用する取り組みを進めています。これも、自社での回収スキームを有するびん容器だからこそ可能な取り組みです。
宅配専用商品ラインアップ
美味しさと情緒的な価値を提供
びん商品の良さを実感してもらうための訴求活動
びん商品を継続する上での課題は、いかに多くの方にびん商品とその魅力を知っていただき、手に取っていただく機会を増やすことができるかという点です。
その取り組みの一つとして、当社のびん商品としては初めての「期間限定パッケージ」の展開を行っています。2025年11月から2026年2月中旬までの間、牛乳を中心とした4商品で展開し、全国の牛乳販売店や温浴施設に設置している自動販売機などで販売を行っています。年代を問わずお楽しみいただけるデザインにし、SNSを通じたキャンペーンも同時に行うことでこれまでびん商品に馴染みのなかったお客様にも興味をもって手に取ってもらえる機会となるよう努めています。
また、昭和中期頃より日本独自の文化として広まった「銭湯でびん牛乳を飲む」という習慣を活かし、温浴施設に設置されている自動販売機にびん商品のパッケージデザインを施したラッピング自販機の拡大にも取り組んでいます。自動販売機という無機質な売り場を、可愛い、楽しいと思える売り場に変え、多くのお客様にびん商品に触れていただく機会を作ることで「お風呂上りのびん牛乳」の習慣を継承していきたいと考えています。現在、全国で100台以上展開しており設置先の温浴施設様やお客様からも大変好評をいただいております。
2024年10月には東京メトロ有楽町線市ヶ谷駅の改札内にポップアップストア「雪印メグミルクの湯」を期間限定でオープン。大変ご好評いただいたため2025年10月に、大阪の阪急梅田駅にて第2段を開催しました。ここでは、びん商品や関連グッズの販売はもちろん、イベントスペースとして銭湯をリアルに再現した“擬似銭湯空間“を演出しました。銭湯文化やびん牛乳に関わる歴史を学習しつつ、ストア隣に設けた飲食スペースでは実際にびん商品を召し上がっていただけるようにしました。
こうした普及活動を通じて、びん商品の良さをより多くのお客様にご理解いただき、環境意識を育み、100年後にも貢献できるびん持続可能な未来に向けた取り組みを推進していこうと思っています。
その取り組みの一つとして、当社のびん商品としては初めての「期間限定パッケージ」の展開を行っています。2025年11月から2026年2月中旬までの間、牛乳を中心とした4商品で展開し、全国の牛乳販売店や温浴施設に設置している自動販売機などで販売を行っています。年代を問わずお楽しみいただけるデザインにし、SNSを通じたキャンペーンも同時に行うことでこれまでびん商品に馴染みのなかったお客様にも興味をもって手に取ってもらえる機会となるよう努めています。
また、昭和中期頃より日本独自の文化として広まった「銭湯でびん牛乳を飲む」という習慣を活かし、温浴施設に設置されている自動販売機にびん商品のパッケージデザインを施したラッピング自販機の拡大にも取り組んでいます。自動販売機という無機質な売り場を、可愛い、楽しいと思える売り場に変え、多くのお客様にびん商品に触れていただく機会を作ることで「お風呂上りのびん牛乳」の習慣を継承していきたいと考えています。現在、全国で100台以上展開しており設置先の温浴施設様やお客様からも大変好評をいただいております。
2024年10月には東京メトロ有楽町線市ヶ谷駅の改札内にポップアップストア「雪印メグミルクの湯」を期間限定でオープン。大変ご好評いただいたため2025年10月に、大阪の阪急梅田駅にて第2段を開催しました。ここでは、びん商品や関連グッズの販売はもちろん、イベントスペースとして銭湯をリアルに再現した“擬似銭湯空間“を演出しました。銭湯文化やびん牛乳に関わる歴史を学習しつつ、ストア隣に設けた飲食スペースでは実際にびん商品を召し上がっていただけるようにしました。
こうした普及活動を通じて、びん商品の良さをより多くのお客様にご理解いただき、環境意識を育み、100年後にも貢献できるびん持続可能な未来に向けた取り組みを推進していこうと思っています。
