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リターナブルびんの市場解説

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リターナブルびんのお茶「茶びん」のモデル販売

◎発端その1

−京都硝子壜問屋協同組合受託「平成19年度経済産業省」のモデル販売から・・・

茶びんモデル販売

京都硝子壜問屋協同組合の事業に協力する形で、左のようなPOPをビール売場に設置しました。缶ビールを購入される方を、びんビールへと購入誘導することが目的です。


短い期間ではありましたが、売上データから、前年同月比で、ある銘柄のビール大びんの売上げが伸び、ほぼ同容量の500ml缶誘導が一定の成果を上げたことがわかりました(グラフ)。伸び率に大きな差がありますが、びんビールの販売量増加本数と缶ビールの減少本数は実質的に同じ本数でした。
このこととまたアンケート結果等から、リターナブルびんの利点等を改めて訴求することで、購入誘導が可能であるとわかりました。
アンケートでは、よく言われることですが「購入した商品でリターナブルびんを使用した商品がない」という声も多く聴かれました。

伸び率
◎発端その2

一方で、テレビや新聞などで日々、国や自治体などの会議の様子が報道されています。一般の会議はもちろん、環境に関連する話題の会議のときでさえ、ペットボトルのお茶が出席者の前に並んでいます。
これらを何とかできないか?一番良いのは急須でお茶をいれてもらうことだろうと思いますが、それができないからペットボトルのお茶を使っているのだろうと考えると、ペットボトルに代替する茶飲料商品を考えれば、利用してもらえるのではないか?ということでした。

◎リターナブルびんのお茶「茶びん」のコンセプト

そこで、容器包装ごみの削減のため経済産業省「平成20年度地域省エネ型リユース促進事業−地域省エネ型リユース実証事業」として、京都硝子壜問屋協同組合が受託し、リターナブルびんの統一規格びんであるR300びんを用いた茶飲料の企画・開発を行なうことになりました。(木野環境は「茶びん」の販売者)

「茶びん」を開発する上で、環境負荷をできる限り小さくするため下記のことに留意しました。

【茶びんのコンセプト】
1)販売先の意図的な限定(リターナブルびんは戻ってきてはじめてリユースされる。)
  • 人が一定時間、滞留する場所での販売を行なうことで返却率をあげる。
2)リキャップできる。手で開けられる。
  • 栓抜き準備はなかなか難しいため。
  • リキャップ可により用途範囲が広がる(部分的にではあるがペットボトル的な使用方法も提案できる)
3)地産地消で移動距離の抑制
  • 重くて遠くに運ぶと環境負荷があがるなら、近くで使えばよい。
茶びん


これらのことから、下記のような特徴付けをし、商品を開発しました。

【商品の特徴】
・茶葉は京都府和束町産(和束茶)
・中身を詰めているのは京都駅付近の食品工場
・使用後のびんを洗うのは京都市伏見区の洗びん工場
・リキャップできるし、手で開けられる。
・販売エリアもほぼ京都
・オール京都・地産地消商品
◎実験結果

「茶びん」は、経済産業省の実証事業期間中の2008年度中に少ない数ですが2000本を製造しました。販売先は、コンセプトにもあるとおり「人が一定時間、滞留する」場所での販売を目指し、主に下記の場所での販売・利用を行ないました。

【茶びんの販売箇所・利用箇所】
京都府庁生協売店/京都市内大学売店/奈良市内大学売店/京都市内ホテルのウエルカムドリンク/イベント販売/シンポジウム利用/会議利用/会社内自家消費  等

また、回収率は下記のような結果でした。




販売量・回収量・回収率(補正後) 販売量・回収量・回収率(補正後)

“小売”においては、販売期間末の回収本数データの収集が未済のものがあるが、それ以前の回収率を適用し回収本数を再計算した。

“その他”においては、調査者と利用事業者との連絡不備により、利用事業者内において回収された後に、一般の酒販問屋に返却された空きびんがあったが、回収率が算出できる期間があるため、その回収率を販売本数に適用し回収本数を再計算した。



消費者にリターナブルびんとしてあまり認知されていない商品にもかかわらず、高い回収率で回収できたと考えています。


リターナブルびんのお茶「茶びん」のモデル販売は、京都硝子壜問屋協同組合の経済産業省「平成20年度地域省エネ型リユース促進事業−地域省エネ型リユース実証事業」の一環として企画された商品で、実証事業終了後も取組みを継続しています。

◎今後の課題

今後の課題として、下記のことがあげられます。

●コスト
 ・製造単価−ロットが増えれば解決
 ・R300用P箱がない。(現在はR500用P箱を流用)
●回収率
 ・より高い回収率を目指して・・・
 ・今回実証事業で回収率が高い用途を中心に販売

◎木野環境の考えるリターナブルびんのこれから

ペットボトルなどのワンウェイ容器が非常に便利な容器であることはいうまでもありません。リターナブルびんはこれらワンウェイ容器の利便性に押されてきたといえます。しかし飲料商品の利用場面を細かく分けていくと、リターナブルびんが必ずしも不便とは言えない場面もあります。そういった利用場面に対し、リターナブルびん商品を最適な形でつかってもらえるような仕組み作りを行なえば、今以上にリターナブルびんが利用されると考えています。

例えば、ペットボトルは軽くて持ち歩きに便利です。しかしあまり持ち歩かない場所での利用なら(例えば会議など)、リターナブルびんでも十分使える容器です。ワンウェイ容器は、使用後に資源ごみ箱に捨てれば目の前からなくなります。これは確かに便利です。しかしリターナブルびんも空き容器を販売店が引取ってくれるため、資源ごみを捨てる手間がかかりません。

利用場面に応じてうまく使うことで、リターナブルびんの利用量が増えていけばと考えています。

リターナブルびんのお茶「茶びん」のモデル販売は、京都硝子壜問屋協同組合の経済産業省「平成20年度地域省エネ型リユース促進事業−地域省エネ型リユース実証事業」の一環として企画された商品で、実証事業終了後も取組みを継続しています。