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リターナブルびんモデル事業

首都圏近郊政令指定都市における720ml・900mlガラスびんの統一リユースシステム
構築モデル事業

事業名 首都圏近郊政令指定都市における720ml・900mlガラスびんの統一リユースシステム構築モデル事業
実施年度 平成19年度 環境省
受託団体・実施体制 (社)環境生活文化機構
事業目的 【川崎市における焼酎、清酒のRびんリユースシステム導入モデル事業】

南九州及び東京都内で実績のある900ml及び720mlの統一規格びんを神奈川県川崎市で展開することにより、生産地と消費地を結ぶ効率的なリユースシステムを目指すものである。
事業概要 神奈川県川崎市において焼酎を充てんしている900ml(茶)、清酒を充てんしている720m(緑)のガラスびんのリユースシステムを導入し、特定地域内での回収・資源循環システムを構築するため以下の事業を行った。

(1)対象商品…900ml統一規格びん焼酎2銘柄、720ml統一規格びん清酒2銘柄

(2)事業評価委員会の設置。現地における事業評価委員会の開催。

(3)現地における事業経過報告会の開催
川崎市内において、約60名が参加し、委員・オブザーバーからの説明や発言を基に、参加した一般市民の方々と活発な意見交換を行った。当日の様子はテレビ・ラジオ・新聞等マスコミで報道された。

(4)後援団体の募集・決定

(5)新城商店街連合会リユースびん普及キャンペーンの実施
川崎市中原区の武蔵新城駅前において、新城商店街連合会の協力を得て、市民を対象にリユースびん普及キャンペーンを実施した。本事業リユ−スびん商品の試飲やリユースびんに関する説明及び質疑応答、アンケート調査等を行った。2日間で約800名の市民が参加した。

(6)キャンペーンについての広報活動
キャンペーン開催に向けて広報用チラシの作成・配布
かわさきFMにおいて文化機構担当者が出演し、パーソナリティとともにキャンペーンのラジオコマーシャルを放送、東急ケーブルテレビで1ヶ月間毎日キャンペーンの様子や事業の説明などが放映された。

(7)使用済みの720ml・900mlリユースびん回収促進のための広報活動の実施
ポスター、パンフレットを作成し、統一リユースびんの販売や回収を行う
新城商店街を中心とした川崎市内等に掲示、配布

(8)720ml・900mlリユースびんの出荷・販売・回収状況(3酒販店、6ヶ月分)
仕入れ総本数…2,060本、販売総本数…1,951本、
回収総本数…川崎市全域分別収集4,925本、店舗回収…938本

(9)消費者アンケートによる意識調査の実施
約300名の市民を対象に、リユースびんと環境問題に対する消費者の意識を把握するために、リユースびんや容器包装に関する意識調査や環境全般に関するアンケート調査を実施した。

 → 新城商店街内での一般消費者アンケート調査の結果


(10)関係者ヒアリングによる実態調査の実施
事業実施地域である新城商店街におけるリユースびんの回収状況、ガラスびんのリユース・回収・廃棄について、商店街関係者にヒアリング調査を実施した。

広報用パンフレット(表紙)

広報用パンフレット(表紙)


成果・課題 <課題についてのまとめ>
(1)商品の内容に重点をおく消費者の目を、どうしたら「びん」に向けることができるのか工夫が必要。

(2)リユースシステムに関する意識と行動をどのように高め、かつ消費者の参加の拡大につなげていくのか。

(3)ガラスびんのリユースは、特にCO2削減に極めて大きな効果があることを消費者に周知することが必要。

(4)消費者が受け入れやすい販売方法(店頭・宅配・業務店・共同購入・通信販売等)と、連動する回収方法(店頭、宅配、資源回収、有価取引、デポジット、プリペイド、税制対応等)を考える必要があるのではないか。

(5)スーパー、コンビニなど消費者と直接係りの薄い販売店が、どうしたら対面販売の店舗と同じように消費者に働きかけることができるのか、工夫する必要があるのではないか。

(6)店頭回収に関する仕組みの確立と使用済みびん持込みの消費者対応の改善をどうして行くのか。

(7)現在の多品種少量の品揃えに対する消費者の多様性志向にどう対応するのか。

(8)容器包装全体の問題でもあるが、ガラスびんの環境優位性について、もっと社会的に認知を高める必要がある。